[アップデート] Amazon SES が配信改善に関する推奨事項をAmazon EventBridge に連携できるようになりました

[アップデート] Amazon SES が配信改善に関する推奨事項をAmazon EventBridge に連携できるようになりました

Virtual Deliverability Managerのアドバイザー機能をAmazon EventBridge に連携できるようになりました。これにより、Amazon SNSやLambdaといったAmazon EventBridge でサポートされているチャネルで通知を受け取れるようになりました!
Clock Icon2023.12.13

こんにちは!AWS事業本部のおつまみです。

みなさん、Amazon SES の設定不備に関する警告を通知して欲しいなと思ったことはありますか?私はあります。

Amazon SES では Virtual Deliverability Manager (VDM) のアドバイザー機能により、メール配信性能を改善させるためのダッシュボードを提供しています。

今までは、コンソールおよび AWS API を通じてメールの配信性とエンゲージメントを最適化するための推奨事項が提供されていました。 つまりAmazon SESの設定不備がある場合、自ら情報を取得しに行く必要がありました。

しかし、先日のアップデートで Virtual Deliverability Manager (VDM) と Amazon EventBridge が連携できるようになりました!

これにより、Amazon SESで設定不備に関する新しい推奨事項が見つかったときに通知を受け取れるようになりました。

今回は Amazon EventBridge と Amazon SNSを使用して、この推奨事項を自分のメールアドレス宛に通知させたいと思います。

構成図

今回の構成図です。

Amazon SES は、Virtual Deliverability Manager アドバイザーの推奨ステータスがオープンまたは解決されるたびに、EventBridge にイベントを送信します。
EventBridge ルールを使用して、定義したターゲット(今回であれば Amazon SNS)にイベントをルーティングします。
最終的にAmazon SNSから自分のメールアドレス宛に通知させます。

やってみた

有効化

Amazon SES のVirtual Deliverability Manager をまだ有効化していない場合は有効化します。方法はこちらのブログをご参考ください。

Amazon EventBridgeの設定

Amazon EventBridge コンソールを開き、[EventBridge ルール]を選択後、[ルールを作成]を選択します。

任意のルール名を入力し、[ルールタイプ]は[イベントパターンを持つルール]を選択します。

[イベントソース]に[AWS イベントまたは EventBridge パートナーイベント]を選択し、[サンプルイベント]にSESを入力します。
すると今回のアップデートで追加になったアドバイザーの推奨ステータスがOpen・Resolvedの2つのイベントが選択可能になっています。

まずはアドバイザーの推奨ステータスがオープンAdvisor Recommendation Status Openを選択します。
自動でサンプルイベントが入力されます。

[作成のメソッド]セクションでは[パターンフォームを使用する]を選択します。
[イベント パターン]セクションの[イベント ソース]で、[AWS サービス]を選択します。
[AWS サービス]で[SES]を選択します。[イベント タイプ]で、一致させる SES イベント タイプAdvisor Recommendation Status Openを選択します。
自動でイベントパターンが入力されます。念の為、[テストパターン]を選択し、[イベントパターンに一致したサンプルイベント]と出力されることを確認します。

ターゲットには事前に作成しておいたSNSトピックを選択します。
このSNSトピックは自分のメールアドレスと紐付けています。

タグ設定は割愛します。

レビュー画面で設定内容に問題ないことを確認し、[ルールの作成]を選択します。

上記手順を繰り返し、Advisor Recommendation Status Resolvedに一致したルールも作成します。これでアドバイザーの推奨ステータスがOpen・Resolvedになったときにメール通知を受け取れるようになりました!

動作確認

実際にメール通知されるか確認します。
事前に作成していた検証済みIDでわざとDKIM署名を無効化に変更しました。

数十分ほどすると、アドバイザー機能に[DKIM検証が有効になっていません。]と推奨事項が表示されました。

このとき以下のようなメール通知を受け取ることができました。

EventBridge側でもイベントの呼び出しが行われていることが確認できます。

次にDKIM署名を有効化に変更します。
変更後、5分程度でアドバイザーに解決済と表示されました。

と同時にメール通知も受け取ることができました。

EventBridge側でもイベントの呼び出しが行われていることが確認できます。

さいごに

今回はAmazon SES の Virtual Deliverability Manager のアドバイザー機能 と Amazon EventBridge に連携できるようになったことを速報としてお伝えしました。

2024年2月よりGoogleやYahoo!のスパムメール対策強化されたりと、メール配信に関する推奨事項は日々アップデートされるため、デフォルトで設定しておきたい内容だなと思いました!

最後までお読みいただきありがとうございました!
どなたかのお役に立てれば幸いです。

以上、おつまみ(@AWS11077)でした!

参考資料

Amazon SES now offers notifications for delivery improvement recommendations

Virtual Deliverability Manager advisor - Amazon Simple Email Service

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